2015年のコミケで体験版をお披露目してから結構な月日を経てようやく2020年11月12日に発売した本作『天穂のサクナヒメ』。
発売前~発売直後にSNS上で「農林水産省のHPが攻略本」「令和の米騒動」等がバズりにバズって結構な話題にもなりました。
というわけでストーリークリアまで遊んだので感想を中心にレビューしていきます。
『天穂のサクナヒメ』評価
75/100
- 本格(風)稲作体験シミュレーションゲーム
- 誰にでもわかりやすいストーリー
- 稲作パートが楽しいかどうかで本作の評価が変わりそう
- 横スクロールアクションは面白いが要改善
- サクナがかわいい
プレイ時間:約27時間
”本格(風)稲作体験ができる恐らく唯一のゲーム。アクション部分やストーリーも十分及第点以上に面白い”
『サクナヒメ』クリア!
米作りはもちろん、アクション・ストーリーもめちゃくちゃ面白かった!
さらにお米が好きになりました。#PS5Share, #天穂のサクナヒメ pic.twitter.com/f1YlroXpv6— ずぶ@ゲーム垢 (@zubugame) December 3, 2020
管理人が本作を知ったのが確か2018年の冬だったので、約2年間待ち続けたタイトルになりましたね。
いやー長かった。長すぎて開発中止になったんじゃないかと思ったぐらいです。
百万回ぐらい言われているであろう本作の魅力である稲作パート。
これが”稲作体験シミュレーションゲーム”としては割と本格的なんじゃないかと思います。
田植え前に選別作業・田起こしをして、田植え後は養分バランス・水量&水温の調節や草抜き、収穫後には稲架掛け・脱穀・籾摺り。
本作をプレイするだけで米作りの大まかな流れが理解できます。子供向けの教育ゲームとしてもいいんじゃないですかね?
手間ひまかけて作った米の出来によって主人公サクナのステータス値に加算されるのも本作のユニークなポイント。
米にもステータス(格)があり
- 量=命(HP)
- 味=力(攻撃)
- 硬=体力(防御)
- 香=神気(術攻撃)
- 美=運気
- 粘=食力
にそれぞれリンクしています。
米の育て方や収穫時期によって収穫量が増えたり、香りの高い米にしたり毎年違う作り方をするのも面白かったですね(物語途中に入手できる指南書に書かれています)。
本作の米作りをしているうちに、お米が好き、もしくは大事に思えるようになる素晴らしいソフトではないでしょうか。
長くなったのでアクションやストーリーについての詳細は割愛しますが、どちらも普通に面白いのでご安心してください。
そしてもう一点どうしてもお伝えしたいのが主題歌?の「ヤナト田植唄・巫 ―かみなぎ―」という曲。
いい歌なんですよ。いやほんとに。全部遊び終わった方ならきっとわかってくれるはず!
ついでにYouTube動画をもう一つ紹介。
ごはんソムリエ森崎博之さん(TEAM NACS)のプレイ動画もおもしろいので気になる方は一度ご覧になってください⇩
一番驚いたことは製作した「えーでるわいす」には2人しかいないこと(もちろん外注はされています)。零細スタジオでこのクオリティの作品を開発したのはほんとに凄い!
開発者Twitterアカウント(@nal_ew)でも開発の様子やこだわりポイントを投稿しているので、今から見返してみるのも面白いかもしれません。
投稿内容で話題になったのは
- 夏と冬で日照時間が違う
- 気温モデルは長野県を参考にしている
など。
そんなこんなで話題に事欠かさない本作『天穂のサクナヒメ』。
米作りの大まかな流れ・専門用語・注意点なんかが気軽に学べる唯一のゲームソフトと言っても過言じゃないかもしれません。
難しすぎない難易度のアクション、わかりやすいストーリーもあって取っつきやすく久しぶりにゲームする方にもおすすめのタイトルです。
PS4/Switch/Steamで発売中。おすすめはロード時間が短くて処理落ちがマシなPS4版です(PC環境が整ってるならPCも可)。
マイナスポイント
プレイしていて気になったポイントは
- 稲作パートが面倒になってくる…かも
- 時間経過が早く探索のテンポが悪い
- 自宅選択時必ず入り口から(家の前でいいよ)
- ダッシュ移動が欲しい
- 右スティックを有効活用してほしい
- 敵ダウン中が無敵で起き上がるまで待たないといけない
- 見た目に反してアクション難易度がけっこうシビア
- 管理人としてはサクナ以外のキャラがイマイチ
こんなところでしょうか。
まず言っておきたいのは「合わない人は絶対いる」ってこと。とくに稲作パートは正直なところめんどくさくなる人も出てくると思います。
朝起きて雑草除去&水の調整&肥料をまく⇨探索へいく⇨夕方帰還⇨雑草除去&水の調整⇨夕餉の献立を決める⇨朝まで休む
基本はこの繰り返しです(田植え前は選別作業、穂が実れば収穫・稲架掛け・脱穀・籾摺りの作業があります)(夜も探索は可能です)。
これが「めんどくさそう」と感じる人は購入を見送りましょう。絶対に合いません。
他にも
”夕方になるまでが早くて探索が捗らない”
”帰還時一番遠いところから戻らないといけない”
”敵ダウン中の無敵時間は待ちぼうけ(羽衣で対処しよう)”
”移動速度が若干遅く感じる”
”右スティックは一切触らない”
など細々とした不満点はありますが、まあギリギリ許容範囲でしょう。
まずはなにより稲作パートが楽しめるかどうかが一番重要ポイントです。
『天穂のサクナヒメ』概要
タイトル | 天穂のサクナヒメ |
開発元 | えーでるわいす |
発売元 | マーベラス |
発売日 | 2020/11/12 |
フォーマット | PS4 Switch Steam |
ジャンル | 和風アクションRPG |
CERO | B(12才以上対象) |
公式サイト | https://www.marv.jp/ |
美麗グラフィックで描かれる『天穂のサクナヒメ』は「ヒノエ島」を舞台に、島を支配する鬼と闘う爽快なコンボアクションと、日本古来の米づくりを深く再現したシミュレーション要素が融合したユニークな和風アクションRPGです。
レビューまとめ
- 本格(風)稲作体験シミュレーションゲーム
- 誰にでもわかりやすいストーリー
- 稲作パートが楽しいかどうかで本作の評価が変わりそう
- 横スクロールアクションは面白いが要改善
- サクナがかわいい
総評としては稲作・ストーリー・アクションどれも面白かったです(もちろん細かな不満点はありますが許容範囲)。
お米作りの工程などもザックリと学べますし、何よりお米を大事に使用する気持ちにさせてくれる良作なのでぜひともお子さんと一緒にプレイしていただきたいですね。
以上、PS4『天穂のサクナヒメ』のクリア後レビューでした。
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