発売日に買ったまま積んでた『Kena:Bridge of Spirits』(以下Kena)をようやく先日クリアしました。
事前に想像していた数倍クオリティが高くてびっくりしています。小規模スタジオの初制作タイトルとは思えない…。そりゃGOTY(Best Indie Game)や…。
というわけで簡単にレビューしていきます。
『Kena:Bridge of Spirits』評価
83/100
- 元アニメーションスタジオの初制作ゲーム
- 小規模スタジオながら圧巻のクオリティ
- 自然豊かな世界と工夫を凝らしたギミック
- 難易度によっては死にゲーと化す
- 音楽を含めた世界観最高
- バグに一度も遭遇していない
- ストーリーは正直よくわからない
プレイ時間:約15時間
「Kena」クリア!!
グラフィックもアクションもインディーズとは思えないクオリティ。今作はハーフプライスのためボリュームは少なめ(15時間ほど)。
次回作はフルプライスタイトルらしいから今から楽しみ!#KenaBridgeofSpirits pic.twitter.com/2lp3kGLOMh— ずぶ@ゲーム垢 (@zubugame) December 22, 2021
まず最初に、本作を制作した「Ember Lab」は、元々アニメーションCMのキャラクター開発を専門とする小さなスタジオ。
そんな「Ember Lab」のゲーム処女作として登場したのが本作。SIEの開発支援があったとしても初制作タイトルとは思えないぐらいの素晴らしいクオリティでした。
とくにグラフィック面はもはやインディーズレベルではないですね。
ピクサー映画のようなビジュアル、豊かで壮大な自然、禍々しく腐食した世界、全てがアニメーションムービーのように丁寧でに描かれています。作り込みが凄い。
インディーズタイトルもたまに遊びますが、一段も二段もレベルが上がった印象。
大手スタジオはたまったもんじゃないですね。
スタジオ事情はユーザーには関係ないので一旦置いておくとして、『Kena』のような高クオリティのインディーズが増えていけば今後がさらに楽しみ!
元アニメーションスタジオらしい部分も随所に見られます。カットシーンやムービーシーンはかなりの高クオリティ。美しくて思わず見入ってしまいます。
ただし、ビジュアル面で騙されそうになりますが想像していた以上にハードコアな要素を併せ持つアクションアドベンチャー。
特にボスとのバトルは難易度設定(ノーマル以上)によっては死にゲーさながらの高難易度アクション。スピード感も相まって手に汗握るものになっています。
管理人はノーマル難易度で遊んでいましたが、わりと歯ごたえあり。きっとマスター難易度は無理=トロコンも無理でしょう。
アクションシステム自体はシンプルなもの。
弱攻撃・強攻撃・弓攻撃・爆弾攻撃・ガード・パリィ・回避・ジャンプ・ダッシュを駆使して進めていきます。日ごろからアクションゲームを遊んでいるならすぐに慣れるはずです。
ザコ戦でも特定の倒し方(爆弾やダッシュ)を見つけ出さないとダメージすら入らないこともわりとあります。ゴリ押しだけじゃなく柔軟な立ち回りが必要。
ストーリーはお世辞にも良いとは言えないかも。というかよくわからないってのが正直なところ。
主人公ケーナは彷徨う魂たちをあるべき場所へと導く“スピリットガイド”の一人。
聖なる山の神殿を求めて旅する途中で、さまざまな未練により悪霊化した死者の魂を浄化していく、という感じ。
登場人物の名前や死生観的・世界観的に日本(アジア?)っぽい部分もあるのでわかりやすいような、そうでもないような…。
登場人物の背景・関係性はしっかり描かれていているので、話半分ぐらいで進めても特に問題ないと思います。
発売当時はダウンロード専売タイトルでしたが、2022/2月にパッケージ版も登場(H2 INTERACTIVEより)。
PSstoreセールでも登場し始めていて手の出しやすい価格になってきているので、ぜひとも遊んでいただきたいインディーズタイトルです。
マイナスポイント
遊んでいて気になったポイントは
- 主人公の描写が少ない(思い入れが少ない)
- 探索する理由が薄い
これぐらいかな。
各登場人物の背景はキッチリと描かれているにもかかわらず、ケーナに関してはさっぱり。DLCで補完できればいいんでしょうけど、出してくれませんか?ENBER Labさん。
マップも広くて隅々まで探索できるのはGood!ですがイマイチ探索で得られるメリットが少なくてその点はがっかり。まあほとんどがRotのハットですからね。
後は細かい部分でいえば「水の中での移動スピードが遅い」「日本語吹き替えが無い」「字幕ローカライズの部分」ぐらいかな。
途中でやめたくなる欠点とか致命的なバグは何もないのでおすすめしやすいタイトルだと思います。
『Kena:Bridge of Spirits』概要
タイトル | Kena:Bridge of Spirits |
メーカー | EMBER LAB |
発売日 | 2021/9/21 |
フォーマット | PS4 PS5 PC |
ジャンル | アクションアドベンチャー |
CERO | B(12才以上対象) |
PSStore | https://store.playstation.com/ |
探検やハイペースな戦闘が満載の魅力的な世界で、ストーリー主導のアクションアドベンチャーに没頭しよう。若きスピリットガイドの“Kena”は、聖なる山の神殿を求めて、荒れ果てた村を旅している。
死者を分解し、物を腐らせることで調和を保っている小さな精霊、“Rot”。彼らを探し出し、チームを編成し、能力を高めることで環境を変化させよう。さまよえる精霊たちが囚われている、生い茂る森に潜む忘れ去られたコミュニティの秘密を解き明かせ。
レビューまとめ
- 元アニメーションスタジオの初制作ゲーム
- 小規模スタジオながら圧巻のクオリティ
- 自然豊かな世界と工夫を凝らしたギミック
- 難易度によっては死にゲーと化す
- 音楽を含めた世界観最高
- バグに一度も遭遇していない
- ストーリーは正直よくわからない
TGAを始めとした各アワードのベストインディーゲームを受賞するのも頷けます。かなりおもしろいですからね。
時間を見てマスター難易度にも挑戦してトロコンまで遊びたい!
以上、PS5『Kena:Bridge of Spirits』ストーリークリア後レビューでした。
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